私たちの話2022 / 07 / 13

研修日記 自立訓練・就労支援 (あいりん)

~365日 動物のお世話~

7月6日、あいりん研修。

あいりんは、雲仙地区の拠点「LOCAL STATION CIRCLE(ローカルステーションサークル)」内にある、自立訓練と、就労継続支援B型の事業所。

利用者さんのほとんどが罪を犯した障がい者。南高愛隣会の、同じく罪を犯した障がい者を相談支援する「長崎県地域生活定着支援センター」と、更生保護施設「雲仙・虹」と連携している。

利用者は、近くのグループホームに住み、朝から鶏舎・牛舎に立ち寄り、動物たちの世話をする。その後、朝礼に参加し、午前は犯罪防止学習(今日のテーマは「ゲーム依存」)、午後は施設の環境整備(草取りなど)と、再び鶏舎・牛舎で動物の世話をして、終礼、帰宅というスケジュール。

あいりんの特徴は何といっても、牛や鶏の飼育に力を入れているところ。365日、休みなく世話をしている。

鶏舎前の看板

鶏が苦手な私。「鶏の世話をするの怖くないですか?」思わず聞いてしまった。

「最初は怖かったけど」

「最初の3か月は突っつかれて痛かった」

「慣れたら大丈夫ですよ」

慣れてくると、だんだんと愛着が湧いてくるらしい。

 

牛舎のほうに行くと、牛の餌である発酵させた牧草の匂いが鼻につく。

毎朝9時と、夕方4時に欠かさず餌をあげているという。中には、品評会に出るほどの立派な牛もいる。

子牛の餌「配合肥料」を作る利用者さん

 

そうめんを丸めた餌を食べさせる職員

 

大人の牛に食べさせる藁を運ぶ利用者さん

 

中くらいの大きさの牛には、藁を少し柔らかくさせたものを食べさせる。

 

生まれてすぐの双子の子牛

利用者さんと職員が今、一番かわいがっているというこの2頭の双子の子牛。

目がクリクリして、つやつやした黒い毛並みが愛らしい。

哺乳瓶の形をした大きなボトルでミルクをあげようとすると、1頭はすぐ飲み始めたけれど、もう1頭は警戒したのか、逃げ回っている。

「こっちこっち」

「おいでおいで」

利用者さんたちが必死に呼びかけた甲斐があり、ボトルに口をつけると、ゴクゴクゴクゴクゴクと、猛烈な勢いで飲み始めた。

ミルクを飲む子牛を、皆が優しく見守っている。