私たちの話2023 / 05 / 17

「COURSE EXPO 2023 in創成館 vol.6 に参加しました✨

5月12日(金)、創成館高等学校にて、企業体験型合同企業説明会「COURSE EXPO 2023 in創成館 vol.6」が開催されました。

長崎の様々な業界の企業が40社ほど結集し、福祉業界の一つとして南高愛隣会も参加しました。

創成館高校の体育館、屋外、中庭にそれぞれの企業がブースを設置します。そこに高校3年生がブースを巡り、説明を聞き、お仕事体験をするという仕組みです。

普段の就職説明会では、企業の理念や概要、お仕事内容などの説明だけで終わりますが、今回は体験型のイベントです。

気軽にブースに来ていただき、楽しく自分でお仕事を体感できるようなメニューが盛り込んであります。

南高愛隣会のブースは中庭です。

 

オープニングでは、じゃんけん大会から始まりました。

創成館高校では、「何にでも真剣に取り組む」ことを大切にしているため、週に1回集会でじゃんけんをしているそうです。

「いろいろな企業を見て、聞いて、少しでも気になる企業があったら、ぜひ、先生を通して、見学に行ってください。」先生が背中を押しました。

 

いよいよ企業ブース回りがスタート。

南高愛隣会のブースには27人の生徒さんに来ていただきました。

最初は企業と生徒との名刺交換から始まります。

手作りの折り紙の名刺入れから名刺を出し、私たち職員と名刺交換を始めます。

 

名刺交換が終わると、いよいよ体験メニューに入ります。

 

テーマは、「多様性って何だろう?―自身とは異なる感覚の実体験をしてみようー」。

 

障がいを持っている方は、時として理解できないままに指示される状況や、感覚的な苦痛の中でもがいている方がいます。

今回は、その苦しさ、やりにくさを少しでも理解していただくための体験です。

例えば、

「あるもの(図や絵)を映します。

それが何かわかった人は座ってください。

わからない人は立ったままでお願いします。」

 

最初は白と黒のブロックのようなものが映っています。

「みなさん、わかりますか?」職員が呼びかけると、

 

「あ、わかった!」と、勢いよく椅子に座る生徒さんもいる一方で、

首をかしげながら、座れないままの生徒さんもいます。

 

よく見ると、文字のように見えます。

 

正解は「ココロ」

文字の余白の部分が黒く、文字が白で表されています。

 

次の絵は、後ろを向いている女性の絵です。→というのも、ある人の主観です。

人によって見え方が違う、だまし絵のようなものです。

ある生徒さんが「おばあちゃんに見える!」と言いました。

「へえ、すごい」「おもしろい」

 

人によって違うものに見えたり、見続けているうちに見え方が変わったりする不思議な絵です。

次の絵は、人の顔の影のようにも見えるし、楽器を演奏している男の人にも見えます。

一部分を見るのか、それとも全体を見るのか、どの部分に着目するかで、見え方はだいぶ異なります。

特に、障がいを持っている方は、「興味関心が狭くて強い」、「細部が気になり、違いに敏感」という方もいて、絵のどこを見るべきなのか、どう示したらいいのか、といった工夫が必要です。

もう一つの体験は、感覚の違いを体感することです。

手袋をして折り紙で鶴を折ります。

普段は何も考えずに折り紙を折るけれど、手袋をしていると、指先がごわごわして、なかなか思い通りに折れません。

大切なのは、人によって感じ方や、体の感覚が異なるということを知ること。

そして、その障がい特性を理解した上で、どうしたらうまくいくのか、工夫や配慮をすること。

少しの工夫の違いで、お互いの思いや、考えがより伝わりやすくなるのではないでしょうか。

最近では、そんな社会を多様性社会と言います。

人種、国籍、宗教、社会的地位、身体的能力など人々が持つ様々なバックグラウンドを認め合い、尊重し合い、互いに支え合う社会のことです。

例えば、南高愛隣会の自主事業「結婚推進室ぶ~け」。

「障がいがあるから、」とあきらめるのではなく、誰もがより幸せに、より輝いて人生を歩むことができるように、利用者の「好きな人、愛する人と一緒に暮らしたい」思いに寄り添います。

登録者同士の出会いのチャンス作り、交際のフォローアップ、子育てや家族生活まで、既存の福祉制度を超えた個人個人の幸せのお手伝いをしています。

南高愛隣会は今後も福祉の視点から、多様性社会づくりに関わっていきます。

 

今回、27名の生徒の皆さんに、元気に楽しく体験していただき、貴重な時間を過ごすことができました。

ありがとうございました。

少しでも興味を持ってくださった方、ぜひ、お気軽に南高愛隣会へ遊びにきてくださいね。